薬剤師の転職が当たり前になった時代ですが、それでも職場選びに失敗したくはありませんよね。
入ってみなくては分からない、運の要素にかなり左右されるイメージの強い職場選びですが、きちんとした選び方をすれば求める職場に辿りつける可能性が高くなります。
今回は薬剤師転職で失敗しない為の、賢い職場の選び方をご紹介したいと思います。
職場に求める条件とは
転職を志す人がまず初めに考えておくべきなのは、自分が職場に何を求めているかです。
やりがいなのか、高い給料なのか、それともある程度時間の融通を利かせられる点なのか。それは人によって様々です。
しかし、人によって様々だからこそ、求める物はなにかを自分自身が一番よく分かっていなくてはなりません。
この部分を疎かにしてしまうと職場選びに失敗する可能性が高くなってしまいます。
求人募集を探す前に、紙などに絶対に譲れない要素を3つくらい書き出しておくと良いでしょう。
それだけでも妥協した職場選びがなくなり、後悔が少なくなります。
職場別の特徴
薬剤師が勤める職場は大きく分けて4つあります。
病院・調剤薬局・ドラッグストア・企業。ここではそれらの職場の大まかな業務内容とその特徴を説明していきます。
病院
病院は調剤・服薬指導などのスタンダードな業務の他に、医師や看護師との意思疎通や薬の専門家としての意見提供、さらには入院患者などへ投薬する薬剤を調剤したりもします。
総合的なスキルが求められ、業務量も多いですがその分かなりの経験を積むことができます。
病院にもよりますが残業があったり、夜勤も時にこなさなければなりません。
薬剤師としてのやりがいを求めるならば病院が適しているでしょう。
調剤薬局
調剤薬局は調剤と服薬指導の業務を中心に行います。忙しさは病院ほどではありませんが、それでも薬の知識が求められますので日々の勉強は欠かせません。
また、中には地域に根ざした薬局もありますので、職場によってはより細かい服薬指導を求められたり、高いコミュニケーション能力が必要なこともあります。
ドラッグストア
ドラッグストアは給料面に関しては優遇されますが、その代わり薬剤師としての業務以外の仕事もこなさなければなりません。
たとえばレジ打ちや品出し、在庫管理などですね。ドラッグストアの店員としても働かなければならないのです。
ドラッグストアでは薬剤師としてのスキルアップはあまり望めないでしょう。どちらかというと金銭面を重視する方にオススメの職場です。
製薬会社などの企業
治験業務やDI業務などのより専門的な業務に携わることが出来ます。
もちろん業務はそれだけではありませんが、より薬剤というものに近い場所で仕事ができます。
キャリアアップを図れる職場でもありますので、将来的に目指すべきものがある人は企業に就職するとその後のキャリアを形成しやすくなります。
職場の賢い選び方
今度は職場の選び方をご説明致します。入ってみなければ分からないのは事実ですが、いくつかの方法を駆使すれば運の要素はある程度緩和することが可能となります。
職場見学を申し込む
職場によっては見学を受け付けている場合もあります。申し込む場合は直接電話してみるか、あるいはキャリアコンサルタントに相談してみると良いでしょう。
やはり情報だけで職場を決めるのは怖いものです。
もし職場見学のチャンスがあるならばぜひ参加することをオススメします。
雰囲気を肌で感じることができますし、業務内容も間近で確認することが出来ます。
派遣薬剤師で様々な職場を経験する
派遣薬剤師ならば就業期間が決められていますので様々な職場を経験することが可能となります。
未知の職場にいきなり飛び込むよりか、派遣で一通りの職場を経験してから、どこが自分に合っているかを探すのも一つの手でしょう。
紹介予定派遣制度を利用する
紹介予定派遣制度とは以下のような制度です。
最終的には派遣先に直接雇用され、正社員や契約社員として働きたいという人に最適なのが「紹介予定派遣」です。
紹介予定派遣は、派遣先に直接雇用されることを前提としたうえで、一定期間(最長6カ月)派遣スタッフとして就業する制度です。
派遣期間中に、派遣先と派遣スタッフが双方とも希望すれば、派遣先に直接雇用されます。
この制度のメリットは、派遣スタッフとして働くことで、仕事の適性や職場との相性などを事前に見極められることです。
実際に働いてみて納得できない点があれば断ることもできます。
これにより自分の求める条件と職場のミスマッチを防ぐことができます。
これはかなりの確率で職場選びを成功させることができますのでオススメの方法です。
人間関係での職場の選び方
職場選びにおいて人間関係も重要な要素の一つですが、残念ながら就業する前にそれを確かめる術はないと言って良いでしょう。
職場の人間関係が自分に合うかどうかは完全に運に頼ることになります。
しかし、人間関係は常に変わるもので、入った当初は良くても段々合わないと感じることもあります。
ですので、人間関係を重視した職場選びは長期的な視点から見てもあまり得策ではありません。
転職を志す方は、人間関係を一から構築しなければならないことを肝に銘じておきましょう。
まとめ
職場選びは大切です。
この先何年も、何十年も勤めようとするならば尚更ですよね。
だからこそ、事前の調査は怠らず、かつ自分の条件と合わない職場は選ばないように心がけましょう。
転職活動が長期化すると不安にもなりますが、そこで妥協をしてしまうとまたすぐに転職活動をする羽目になってしまうかもしれません。
色々な職場を見られる良い機会だと思い、腰を据えてじっくりと転職に望むことが職場選びに失敗しない秘訣だと思います。
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