仕事が暇すぎるのも悩みの種です。人によっては「暇すぎることに悩むなんて贅沢だ」と感じる方もいるでしょう。
しかし毎日のように時間の潰し方に悩むのは想像以上にストレスと感じてしまうものです。
「やることがなくて時間がなかなか過ぎてくれない」
「暇つぶしのレパートリーがなくて飽きてきた」
という方に向けて、この記事では私が経験した暇すぎる職場の体験談、価値ある暇つぶしの方法をご紹介します。
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【体験談】薬剤師の暇な職場ってどんな感じ?
実はこの記事を書いている私も、「暇すぎてツライ」と思ってしまうほど暇な薬局にいた経験があります。
この薬局は実習で行っていたところなのですが、ここ以上に暇な職場は、それ以来1度も出会っていません。まずはこの暇すぎてツラかった薬局について少しご紹介します。
ちょっと遅刻しても気にしない
暇すぎるがゆえに、時間にとてもルーズでした。少々遅れてきても営業に影響がないので、5~10分程度の遅刻なら誰も文句を言いません。「○○さん、まだ来ないね」と言って、代わりにタイムカードを切るのが慣例です。
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午後からはほぼフリータイム
午前中に処方箋が20~30枚ほど来たら、午後はほぼ来ません。多くても5枚ほどです。1時から18時までの間はほとんど処方箋が来ないため、「午後は患者さんが来たら対応しつつ、自由に過ごす」のが当たり前になっていました。
テレビを見る
薬局の待合室にテレビを置いているところは多いですよね。午後になると、とにかく暇になるためテレビに見入っている従業員も多くいました。
「へぇ~こんな事件があったんだね」とみんな(3名ほど)で談笑している姿が当たり前のように毎日見られました。
みんなでネットショッピング
テレビを見ていても途中で飽きてしまうので、それからはネットショッピングです。
「ここで注文しようと思っているんだけど、何か欲しいものがある人いる?」と聞き周りながらポチポチ頼んでいましたね。仕事中にネットショッピングだなんて、今思えばとんでもないことです。
定時前には帰宅準備を始める
あまりに暇すぎるためか、定時の15分前には帰り支度を始めます。閉局時間の18時になるとすぐに薬局の電気が消されていました。残業の概念がまったくない薬局、と考えれば悪くはないのかもしれません。
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暇な薬剤師のための価値ある暇つぶし方法
暇なときにいったい何をして暇つぶしすればいいのでしょう。ちょっとした暇をつぶす方法から、長いこと暇な状態が続くときの暇つぶしまでご紹介します。
予製を作る
暇なときこそ手をつけたいのが予製です。忙しい時間帯はなかなか作れないので、時間に余裕があるときに一気に作ってしまいましょう。分包機が1台しかない薬局は暇なときこそチャンスです。
大量の予製がたまっているときは、一気に片づけることで1~2時間くらいは暇を潰せるでしょう。
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掃除・整理整頓
患者さんが少ないときに掃除をしている薬局は多いかと思います。掃き掃除や拭き掃除、棚の隅々までアルコールスプレーをしながら拭いて回るなどをしていれば意外と時間がすぎるでしょう。
薬品棚についているセロテープの跡をキレイにしたり、分包機をバラして掃除するのもいいですね。
薬の期限チェック
普段からしっかりしているところであれば、薬の納品があったときに期限が近いものを手前にして取りやすくしているかと思います。
普段から期限チェックがなかなかできていないのであれば、暇なときに期限チェックをしましょう。同時に在庫管理をするのもよいですね。病院、薬局、ドラッグストア、すべての職場で薬の期限は必ず確認しなければなりません。
ドラッグストアだと期限間近のものであればメーカーに新しいものと交換してもらうこともできますので、期限チェックが店のロスを減らすことにもつながります。
溜め込んでいた薬歴を終わらせる
ふと暇になった瞬間こそ薬歴を書きましょう。2015年にくすりの福太郎で薬歴未記載問題が起きたのをはご存知の方が多いかと思います。
このニュースを見て「他人事じゃない」、「うちだって忙しくて書けていない薬歴がたくさんあるよ」と口にしていた薬剤師が周りにどれくらいいたでしょうか。
薬歴は溜め込んでいてもいいことはないので、時間があるときに終わらせましょう。
添付文書を読む
添付文書はついつい読まずにそのままゴミ箱に捨ててしまうことが多いのですが、ゆっくり読んでみると意外にも新しい情報がたくさん見つかります。
禁忌や併用注意、用法や用量などを学ぶには添付文書を読むことがもっとも手っ取り早い方法です。
さらに添付文書を読むことで「副作用はどれくらいの割合で起きるの?」「なぜこの薬は併用できないの?」と疑問点もたくさんわいてきます。知らなかったことを洗い出す意味でも添付文書を読むことはオススメです。
調剤過誤が起きにくい薬局作りを考える
薬剤師として働いていると、誰もが一度はヒヤリハットを経験したことがあるかと思います。大きなミスにはつながらなくても「これは危なかったな」と思う場面はしばしばあるものです。
これまで経験したヒヤリハットを元に、どうすればミスが起きにくい環境を作れる考えてみるのも良いでしょう。
調剤過誤が起きると患者さんへの謝罪や報告書の作成などで非常に時間を取られるので、時間に余裕があるときに対策をできるだけしておくのはとても有効です。
POPやシフト作成などの作業
ドラッグストアだと「やることがない」状況はほぼありません。お客さんが少なくて余裕があるのなら、POPの作成や貼り替え、特売の準備、来月のシフト作成などをやってしまいましょう。
とくにPOPの貼り替えはお客さんが多いとなかなかできないので、暇なときこそやるべきです。
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資格の勉強
慢性的に暇な状況が続いている職場の薬剤師は、なにか勉強をはじめてみてはどうでしょうか。
仕事中に資格の勉強をしてもよいかどうかは職場に確認が必要になりますが、もしOKな場合はかなり有効に暇つぶしができるはずです。暇も潰せて勉強もできて、しかもお給料がもらえるわけですから、こんなにうまい話はありません。
MR(競合店調査)に行く
これはドラッグストアに限った話になりますが、1人抜けても店舗が回るようであれば、思い切って外に出てMRをするのもよいでしょう。
競合店舗の価格調査は、競合店舗の店員にばれないよう、こっそりと一つひとつ値段をチェックしていくので意外と時間がかかるものです。
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日経DIを読む
薬局や病院であれば毎月、日経DIが届くかと思います。DIクイズの答えを見ないで考えてみたり、添付文書の改定を確認したりなどすれば、有意義に暇をつぶせますよ。
せっかく毎月無料で読めるので、しっかり読んでおきたいですね。
自分で購入した本を読み進めるのも良いと思います。
ネットサーフィン
自由にパソコンを見れる環境があるのなら、ネットで情報収集するのもよいでしょう。
新しい作用機序の薬が出たら、作用機序を理解し、同種同効薬と比較して違いを理解します。薬剤師関連のニュースを更新しているサイトを見るのもよいですね。
近頃ではSNSやYouTubeで情報を発信してくれる薬剤師が増えているので、そういった薬剤師をチェックしておくのもオススメです。
他の従業員に「やりたいことがないか」を聞く
自分は暇だと思っていても、他の従業員が実は仕事を溜め込んでいることもあります。
「時間に余裕があるから、やりたいことがあるなら時間を取れるけど、何かありますか?」と聞いて仕事の溜め込み具合を確認してあげると、とても親切です。暇なときは周りの人が抱えているタスクにも気配りしてみましょう。
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暇な職場で働くデメリット
忙しくて汗だくになりながら職場を駆け回っている薬剤師からすれば、暇な職場を羨ましく思うかもしれません。しかし暇な職場にいる本人は、暇すぎることに大きな悩みを抱えているものです。
働いている意味がわからなくなる
職場によっては1枚も処方箋が来ないまま仕事を終えることもあります。そんな日々が続くと、「自分がここにいる意味はあるのか?」と思わずにはいられません。
仕事がない=自分の存在意義がないと考えてしまうのです。
罪悪感を覚える
大して働いていないのにお給料を貰い続けることに、だんだんと罪悪感が出てしまうかもしれません。
どんなに暇な職場であっても必要だから薬剤師がいるわけですが、それでもなんだか申し訳ない気分になってしまうものです。
いくら暇つぶしに勉強や読書ができたとしても、お金のためだけに職場にいるような生活が毎日続くと耐えられなくなることもあるでしょう。
バリバリ活躍する薬剤師と自分を比べてしまう
暇な職場を好む薬剤師でない限り、知り合いの薬剤師がバリバリ働いている話を聞くと、どうしても不安になります。
同じ年に薬剤師をはじめたあの人と自分を比べて「知識量が違う」、「置いてかれている」と思ってしまうものです。しまいには「このままこの職場で働いていていいのか?」と疑問に思い始めるでしょう。
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薬剤師が不満を抱かずに気持ちよく働ける職場について、こちらの記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にご覧ください。
薬剤師にとってホワイトで楽な職場とは?職場環境・勤務形態・雇用条件・福利厚生など、実際に多くの職場を見てきた薬剤師が考えてみた
暇すぎる職場は転職すべき?
処方箋枚数の割に薬剤師の人数が多かったり、そもそもほとんど処方箋が来ない職場で働いているケースもあるでしょう。
前向きに考えたら仕事が少ないのにお給料が貰えるわけですが、「このまま働いていいのかな?」と不安になることもありますよね。
不満がないのならムリに転職する必要なし
忙しい職場がいいのか、それとも暇な職場がよいのかは人によって違うものです。暇な職場だと、たしかに勉強できることは少ないかもしれません。
しかし暇な職場で働いているからこそ、ゆったりと仕事に取り組めたり、仕事中に勉強や読書ができたりするメリットもあります。
自分らしい働き方、自分に合った働き方ができているのなら、ムリに転職する必要はないでしょう。
「やりたいことができない」と感じるなら転職を
もっとバリバリ働きたい、いろいろな処方箋に触れて勉強したいなど今の職場では叶えられないような希望を持っている場合は、転職も視野に入ってくるかと思います。
お金だけ貰えてもやりたいことができないまま働き続けるのはツライものです。「このまま今の職場で何年か働き続けられるか?」と考えたときに「できない」と思ったのなら転職を検討してみましょう。
まとめ
暇な職場で働いている薬剤師ができる、暇つぶしの方法についてご紹介しました。だらだらと時間がすぎるのを待つのではなく、価値のある暇つぶしをしたいですよね。
自分の身になること、職場のためになることを見つけて実践してみてください。あまりに暇すぎて仕事が嫌になってきたのなら、思い切って転職するのもありです。満足のいく働き方を実践しましょう。