薬剤師に人気の転職サイトはどこ!?→

分割調剤の意義とメリット・医師の指示による場合の算定点数・厚労省的には医療費を減らしたい思惑?

「分割調剤」ってご存知ですか?あまりやる機会がないので、分割調剤について詳しくは知らない薬剤師も多いです。

しかし2018年の調剤報酬改訂で、この分割調剤についてのルールが明確化されたため気になっている方も多いでしょう。そこで今回は分割調剤について詳しくご説明していきます。

この機会に分割調剤のメリットや算定点数までマスターしましょう。

混乱注意!分割調剤には3つの種類がある

分割調剤には3種類ある!調剤料や分割限度が異なるので違いに注意
分割調剤って実は種類が3つもあります。種類は以下の3つです。

  1. 長期保存が困難な場合の分割調剤
  2. ジェネリック医薬品をお試ししたいときの分割調剤
  3. 医師の指示による分割調剤

どういう意図で分割調剤をするのかによって取れる点数も異なるため、まずは分割調剤の種類について押さえておきましょう。

長期保存が困難な場合の分割調剤

14日を超える処方せんで、「すべてのお薬を調剤して患者さんに渡したら保存上、問題がある」と判断した場合、保存上の問題がない範囲で分割して調剤することができます。

シロップ剤で長期の処方が出たときなどに行うことが多いです。

ジェネリック医薬品をお試ししたいときの分割調剤

はじめて使うジェネリック医薬品の場合、「いきなり全部ジェネリックにするのは不安だから、まずは1週間分だけお試しで使いたい」と言われる患者さんがいます。

そのようなときは1週間分だけジェネリック、残りのお薬は体調によってジェネリックにするか通常のお薬にするのかを決めることが可能です。はじめて使うジェネリック医薬品に限りこのような分割を行えます。

※スポンサードリンク※ マイナビ薬剤師

医師の指示による分割調剤

長期保存のもジェネリック医薬品の場合も、医師への相談や連絡がいるものの薬剤師の判断でできる分割調剤です。それとは別に医師の指示による分割調剤というのも存在します。

これは医師が患者さんを診察して処方せんを発行する段階で、医師の判断により分割調剤をするように決められたものです。処方せんも従来のもとは違い、専用の処方せんが必要となります。

3つの分割調剤の違いとは?分割回数や調剤点数を比較!

分割調剤の違いとは?医師の指示によるものは何回まで分割できる?調剤点数やルールを比較
3種類の分割調剤について、大まかな違いはわかっていただけたでしょうか。医師の指示によるもの以外の分割調剤は、薬剤師の判断によって行うものです。

また医師の指示があるかどうか以外にも取れる点数や処方せんの様式、分割できる回数などにも違いがあります。

分割調剤の違いを理解しよう!

それぞれの分割調剤には、細かな違いがいろいろとあります。

わかりやすいように以下に表でまとめましたので、こちらで違いをざっと把握しておきましょう。

 長期保存が困難な場合ジェネリック医薬品のお試し
医師の指示によるもの
分割できる回数制限制限なし2回3回
医師への確認必要必要
(分割になった旨などを伝える)
不要
処方せんの形式一般の処方せん一般の処方せん専用の処方せん+別紙
分割にする条件14日を超える処方せんで長期保存が困難だと判断した場合のみはじめて使うジェネリック医薬品の場合のみ患者の状態が安定しており、医師から分割用の処方せんが発行された場合のみ
分割調剤点数分割1回目は取れない。分割2回目からは5点を算定2回目の分割のみ5点を算定算定できない
(分割しない場合の費用を分割回数で割って計算)
分割にした場合の記録方法調剤録に記録調剤録に記録 薬剤服用歴に記録

医師の指示による分割調剤は2018年にルールが明確化!処方せんの扱い方に注意

医師の指示による分割調剤というシステム自体は2016年にはあったのですが、その方法やルールが明確化されたのは2018年になってからです。具体的には以下のルールが明確化されました。

  • 分割調剤の処方せんの様式
  • 分割回数の上限を3回までに設定
  • 残薬がある場合は調整する

それぞれについて詳しく見てみましょう。

分割調剤の処方せんの様式

医師の指示による分割調剤の場合は専用の処方せんを使う必要があります。2回分割するなら2枚の、3回分割するなら3枚の処方せんが必要です。


(参考:20180314 新旧対照等の関連資料.pdf 

また処方せんとは別に、別紙の用紙も必要となります。別紙には保険医療機関の保険薬局からの連絡先、保険薬局の住所や名称、保険薬剤師の名前は調剤日などを記入します。


(参考:分割調剤・残薬調整の疑義照会に係る取り扱い

この処方せんと別紙は、すべての分割調剤が終わるまでは患者さんに保管しておいてもらわなければなりません。また患者さんの状態を把握していくために、できるだけ同じ薬局に薬を貰いに来てもらう必要もあります。

もしも初回はA薬局で、次はB薬局というように別々の薬局にかかる場合は、あらかじめ最初にかかったA薬局に連絡してもらうよう患者さんに伝えておくとよいです。

患者さんの了承を得た場合はA薬局での患者さんの情報をあらかじめB薬局に伝えておくことで、B薬局でもスムーズに分割調剤を行えるようになります。

分割回数の上限を3回までに設定

医師の指示による分割調剤は患者さんの状態が安定している場合のみ行え、分割の限度は3回までです。3回が限度なのでもちろん2回に分割することもできます。

※スポンサードリンク※ 薬キャリ

残薬がある場合は調整する

1回目の分割で処方されたお薬がまだ患者さんの手元に残っていた場合は、残薬分を考慮して2回目の分割分を調剤しなければなりません。

たとえば30日分×3で分割しており、1回目の処方せんのお薬が2日分余っていたとします。

その場合2回目の処方せんでは、処方せんの記載通りに30日分を調剤するのではなく医師に確認を取った上で28日分を調剤するのがルールです。

医師の指示によって分割調剤をやる意義やメリットとは?

医師の指示による分割調剤を行うメリットとは?厚生労働省は医療費の削減を目的としている?
医師の指示による分割調剤は、上の表を見てもらうとわかるのですが分割調剤点数は算定できません。

長期保存の問題やジェネリック医薬品のお試しの場合は算定できるのに、医師の指示による分割では算定できないのです。

分割調剤をする手間はかかるのに調剤料が増えなのなら、分割調剤はなんのためにあるのでしょうか。分割調剤の意義やメリットについて見てみましょう。

分割調剤をやる意義

実はまだ、厚生労働省から分割調剤の目的についてハッキリとは名言されていません

分割調剤をすることで患者さんは何度も薬局に足を運ばなければいけませんし、薬剤師は残薬の調整や長期服用による安全性などを考慮する必要が出てきます。

それでいて分割調剤点数は加算できないわけです。ではなぜ分割調剤をする必要があるのでしょう。

おそらくですが、患者さんの通院回数を減らしたり残薬の調整をすることによって国の医療費を減らすことが目的なのではないでしょうか。

医療費が国の予算の半分近くを圧迫しているこの現状。さらに調剤されたにもかかわらず、飲まれずに家に眠っている残薬だけで500億円以上にもなると言われています。

通院回数と残薬が減れば医療費の圧迫が減るのはなんとなく想像できますね。また海外にあるようなリフィル処方せんの先駆けなのではと考える薬剤師もいます。

リフィル処方せんとは
アメリカやフランスなどで実施されているリフィル処方せんという制度は、一度処方せんを発行してもらうだけで、期間内であれば何度も同じ処方せんが使える制度のことです。

病院には行かずに薬局に行けばお薬を処方してもらえます。リフィル処方せんの期限が切れるまで患者さんは病院に行きません。

そのため薬剤師がしっかりと患者さんの状態を見ていく必要があります。

分割調剤のメリット

分割調剤をしても薬局に大きな点数は入りません。それでも分割調剤をするメリットとは何でしょうか。やはりメリットとしては以下のものが挙げられるでしょう。

  • 残薬を調整できる
  • 患者さんが病院に行く手間を減らせる

やはり、メリットとしては残薬の調整や患者さんの手間を減らせるというものが挙がってきます。むしろこれ以外にメリットはあるのか?と思うほど。

医療者側には手間をかけさせるけど、大した報酬はないよというのがこの分割調剤です。厚生労働省がどうにかこうにか医療費を減らすために考え出した案なのかもしれません。

分割調剤はまだ浸透していない?!
ふと調剤薬局で働いている知り合いの薬剤師に「分割処方って見たことある?」と聞いたら「一回もないよ」と言われました。

何年も薬剤師をしていて一度も見たことがないそうです。分割処方によって医療費を削減しようとする厚生労働省の思惑は、現段階ではあまりうまくいってなさそうですね。

分割調剤の問題点は?あえて分割調剤にする意味はあるのか?

医療費を削減できる可能性があることを考えると、分割処方にまったく意味がないとは言えません。むしろこれで医療費を削減できるのならぜひ協力したいところ。

しかし分割調剤にはいくつか問題点もあります。

たとえば、

  • 患者さんが処方せん+別紙を途中でなくしてしまう可能性がある
  • 途中から来なくなってしまう可能性がある

といった問題です。すべての処方が終わるまで、処方せんと別紙は患者さんに保管しておいてもらいます。次の分割のお薬を貰うときにまた持ってきてもらわなければいけません。

途中でなくしてしまう可能性もありますし、2回目の来局の際に処方せんと別紙を持ってくるのを忘れてお薬を受け取れないということも起こりうるでしょう。

もし私が分割調剤用の処方せんを何ヶ月か自宅で保存しておいてねと言われても、きちんと保管しておける自信はありません。また何度も薬局に足を運ぶのが面倒で患者さんが途中で来なくなってしまう可能性も十分に考えられます。

もちろんその場合は患者さんの自宅に連絡をして催促をしますが、それでも来ない方は出てくるでしょう。

処方せんや別紙の保管、お薬をきちんと取りに来るというのは患者さんの意思にゆだねるところですが、分割した処方せんを最後までしっかり受け取って貰えるようにいかにして患者さんに働きかけるかというのが薬剤師の課題になりそうです。

まとめ

医師の指示による分割調剤の意義やメリットは?医療費の削減を目指すも浸透には時間がかかる
2018年の調剤報酬改訂で明確化された医師の指示による分割調剤。厚生労働省としてはおそらく医療費を削減したいとの考えがあるのでしょうが、実際はまだ分割調剤の処方せんが発行されることは少ないです。

リフィル処方せんの練習段階と捉えれば薬剤師側にもメリットがありそうですが、現段階で分割調剤にメリットを感じている薬剤師はそう多くありません

しかしもしも分割調剤が当たり前のように行われるようになったら、薬剤師に求められる技術はもっともっと増えていくでしょう。

【この記事を閉じる前に!】今登録すべき、オススメ転職サイトは!?

絶対登録しておきたい3社
  ■総合人気ランキング
  1位 マイナビ薬剤師

公式サイトへ

 2位 薬キャリ

公式サイトへ

 3位 ファーマキャリア

公式サイトへ


まずはこの3社に登録すれば、情報量は十分です!


登録後は、自分の働き方や悩みを理解してくれて、必要な情報を与えてくれるエージェント・担当者を探しましょう^^

  ※無資格者の方はご登録いただけません
マイナビ薬剤師薬キャリ