薬剤師が転職活動をする際に、履歴書や志望動機の書き方で悩んだことはありませんか?
「項目を埋めたけどこれでいいの?」
「何がポイントとなるの?」
「志望動機は何が正解なの?」
など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。
履歴書や志望動機の書き方を解説したサイトはたくさんありますが、実際に採用担当者はどこを見ているのか気になりますよね。
そこでここでは、一般的な履歴書の書き方マナーではなく、管理薬剤師と採用担当の経験のある私が、採用における疑問について、ズバリ解説していきます。
薬局薬剤師
この記事の目次
ズバリ、採用担当が欲しいと思う薬剤師とは?
多くの採用担当が欲しいと思う薬剤師さんは、どのような方なのでしょうか?
薬局の状況によってはこの限りではありませんが、一般的な内容としてとらえてください。順に見ていきましょう。
採用担当が「オッ!いいね!」と思う薬剤師はこんな人
採用担当者として、薬剤師さんの特徴を聞いたときに「オッ!いいね!」と感じる例をご紹介していきます。実際に「オッ!いいね!」と思う薬剤師の特徴は以下の通りです。
- 身だしなみがきちんとしている方
- まじめで誠意のある方
- 仕事が丁寧で几帳面な方
- 勉強熱心で高い向上心を持っている方
- 経験豊富で高い知識を持っている方
- コミュニケーション能力の高い方
医療従事者である薬剤師は、ひたむきで誠意のある方でなくては務まりません。
また医療の世界は日々進歩しているので、向上心があり勉強熱心であることもポイントとなります。
さらにチームで仕事をしていってもらうためにも、コミュニケーション能力が高い方であれば、いうことはありません。
マル秘!大きな声では言えない、採用担当のホンネ
こちらは表立って口に出すことはできませんが、採用担当のホンネとして求めている薬剤師さんの例をご紹介します。
- すぐに辞めてしまいそうな方は採用したくない
- 急なお休みをとらない方が良い
- 小さな子供がいる方はできれば避けたい
- お給料や有給にがめつい方はできれば避けたい
- 仕事を手際よくこなしてくれる方が良い
- 今のスタッフとうまくやっていける方が良い
そのためには、突然休まれたりすると既存のスタッフから不満が出てしまいますし、健康状態の悪い方・小さなお子さんのいる方は正社員での採用ハードルが高いのが現実です。
またお給料にがめつかったり有給休暇の100%取得を徹底宣言されることも、伝え方・表現方法では厳しいな…と思われる要因となってしまいます。
(もちろん、お給料を受け取ることや有給休暇は労働者の当然の権利ですし、気持ちはわかるのですが…)採用担当側の事情としては、ほどほどにおさえて欲しいと考えてしまうものです。
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ズバリ、採用担当の目にとまる薬剤師の履歴書類とは?
採用において応募書類は、非常に重要です。
前項でご説明した内容をふまえて、採用担当の目にとまる履歴書のポイントを解説していきます。
※当たり前レベルの内容も含めて記載しておりますが、結構できていない方は多いです。今一度ご確認くださいね^^
イケてる履歴書とは?
どのような履歴書を見たときに、採用担当者は「イケてる」と思うのでしょうか。
- 常識的な内容であり、丁寧に書かれている
- 目にとまるアクセントが盛り込まれている
- 読み手の立場に立って書かれている
履歴書は正式な書類であり、初対面の方に提出するものです。常識から逸脱したものは望ましくありません。丁寧に書くことも重要です。
ただし常識的であるだけでは他社との差別化はできず、イケてる履歴書とはいえません。キラリと光るアクセントを盛り込みましょう。
たとえば「小さいころからボランティアを継続しており、今でも月に1度は地域の公民館で活動をしている」「地域の医療に貢献したいと考えて、ケアマネージャーの勉強をしている」など、興味を持ってもらえる内容がおすすめです。
また読み手の立場に立って書かれていることも重要です。採用担当が知りたいであろうことをあらかじめ盛り込んでおくことで、履歴書の印象は飛躍的にアップします。
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ダメな応募書類とは?
逆に「この履歴書はイマイチだな…」と思うものは、以下のような特徴があります。
- 1.常識のない履歴書、誤字脱字や汚い字
- 2.ありきたりで興味がわかない内容
- 3.まとまりが無く冗長になっている
※手書き必須でない場合は、文字に自信がない場合Wordなどで作るのもオススメです。手書きで読みにくいより、圧倒的に読みやすい機械の文字の方がいいです。
ありきたりな内容も、採用担当の目にとまりません。「患者さんのために働きたい」などの、どこの薬局でも使えるような汎用性の高い内容は避けましょう。
内容にまとまりがなく、長々と書くこともNGです。読みやすさも考えましょう。箇条書きを使うなどの工夫も重要です。
イケてる転職理由・志望動機とは?
転職理由や志望動機は、多くの方がどう書けばよいのか悩みを抱えるポイントです。
採用担当に受けの良い、イケてる転職理由や志望動機を見ていきましょう。
- 1.前向きでポジティブな内容
- 2.向上心が感じられる志望動機
- 3.この会社でしか叶えられないという説得力のある理由
転職理由や志望動機は、ポジティブな内容であることが重要です。前向きな気持ちや向上心をアピールしましょう。
また、ほかの会社でも叶えられるような理由も避けましょう。「なぜこの会社でないといけないのか」ということを、きちんと説明することがポイントです。
【コラム】私が採用担当時代に思わず目をとめた応募書類とは
私はチェーン調剤の採用部署で働いていた時代があり、多くの薬剤師さんの面接をしてきました。
人材採用は責任重大。薬剤師さんの将来を決めてしまうので、面接は他のどの会社よりも丁寧にしてきたつもりです。
頂いた応募書類には必ず目を通し、面接前に相手の薬剤師さんの人物像を思い描きます。その甲斐あってか、最近では書類を見るだけで相手の性格・タイプがズバリと当たります。
そんなボクが最も印象に残っている応募書類は、MRから転職を希望しているAさんの書類。なんと、その中にはボクの働いていた薬局の理念や考え、理想がすべてつまっていたのです!
ムムム、これはすごい。きちんと下調べをして、相手の立場に立って書類を作っている。さすがは営業(MR)だ。ライバルの書類は、ありきたりのことしか書いていないぞ。
面接をする前から、採用の第一候補。一番長く話をして、もちろん内定を出しました。「薬剤師の応募書類は何でもいい」なんて言っている、そこのアナタ。書類は重要ですよ!
履歴書の正しい書き方
ここでは、履歴書の超基礎となる基本的な書き方についておさらいしましょう。
日付
- 郵送する場合はポストに投函する日付
- 持参する場合は持参当日の日付
「いつの日付を書けばいいの?」と悩んでしまうこともあるかもしれません。基本的に郵送するときはポストに投函するときの日付、持参する場合はその当日の日付を書きます。
写真
写真は絶対に自撮りのものは使用しないでください。スピード写真か写真館で撮ったものを使用しましょう。
後述しますが、できれば写真館で撮ったものがオススメです。
学歴
一番上の行の真ん中に「学歴」と記入し、その次の行から学歴を書きます。
中学校を卒業した年次から書き始めることが基本です。なお「○○県立○○高等学校」「○○大学○○学部○○学科」などに省略せずにすべて書きましょう。
職歴
学歴を書いた最後の行から一段空けて「職歴」とまずは中央に記入します。その下の行から実際の職歴を書き始めましょう。
会社の名前は省略せずにフルネームで記載します。退職した会社がある場合は「一身上の都合により退職」など記載してください。
志望動機
もっとも書くことが難しく感じるのが志望動機でしょう。とはいえ、かしこまる必要はありません。
なぜこの企業を希望しているのか、素直に、そして熱量をもって記入すれば大丈夫です。
- 自分が描いているキャリアや目標
- その目標を達成するために仕事で行いたいこと
- 自分を採用することのメリット
これらのことを盛り込みながら、書いてみてください。なおネットに転がっているような志望動機の例文は見てすぐに分かりますので、くれぐれも丸写しだけはしないようにしてください。
薬剤師が履歴書を書くときに絶対押さえておくべき4つのポイント
履歴書に書かれている内容がどんなによくても「見た目」や「バランス」が悪いと、どうしても相手に与える印象は悪い方向へ傾いてしまいます。
そこで絶対に押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
ポイントその1. 手書きで作成する
最近では履歴書をパソコンで制作するのも珍しくなくなってきました。手書きとは違って間違えてもすぐに訂正できるので便利ですよね。
とはいえ手書きの履歴書にこだわる企業がまだまだ多くあることも忘れてはいけません。
時代錯誤かもしれませんが、パソコンで作成した履歴書を提出すると「手を抜いている」と思われてしまう可能性もあるのです。
そのため履歴書は手書きで作成することが基本です。
ポイントその2. 書くボールペンにもこだわる
履歴書をボールペンで書くのは常識ですよね。でもボールペンの種類にまでこだわっている方は意外と少ないもの。
ボールペンには大きく油性ボールペン、水性ボールペン、ゲルインクボールペンの3種類があります。履歴書にオススメなのはゲルインクボールペンです。
ゲルインクボールペンは、なめらかな書き心地に加えインクの滲みも少ないのでキレイな履歴書に仕上げることができます。
[amazonjs asin=”B003FGPFII” locale=”JP” title=”ぺんてる ゲルインキボールペン ノック式エナージェル 0.5mm黒 BLN75Z-A”]油性ボールペンはペン先のすべりがよい反面、すべりがよすぎて字がキレイに書けないこともあります。
また全体的にインクがかすれて見えてしまうものもあり、履歴書がキレイに仕上がりません。
ただし油性ボールペンでもジェットストリームに関しては、ほどよい滑り感で書きやすく、インクの伸びも良いので個人的にオススメです。
[amazonjs asin=”B017BEX432″ locale=”JP” title=”三菱鉛筆 多機能ペン ジェットストリーム 2&1 0.5 ブラック MSXE380005.24″]水性ボールペンはスラスラとなめらかに書けるものの、水分に触れるとすぐに滲んでしまうので書類作成に使いません。
ゲルか油性のどちらかを選びましょう。
ポイントその3. スペースの8割は必ず埋める
あまりに内容が少ないスカスカの履歴書はもちろんNG。
志望動機欄は意外と広いので書く内容に困ってしまうこともありますが、スペースの8割は最低でも埋めるようにします。
逆に欄外にはみ出してまで書かれた文章はかえって読みにくさを増長してしまうので、どんなに書くことが多くてもスペースに収めることも大切です。
ポイントその4.写真は写真館で撮ってもらおう
履歴書に貼る写真もできればこだわりましょう。もちろんスピード写真で撮ったものでも構わないのですが、やはり写真館で撮った写真とはひと味もふた味も異なります。
スピード写真だと、どうしても顔が暗く見えたり角度が悪かったりして、いまいちとはいかないまでも惹かれる写真にはなかなかならないんですね。写真館で撮ったものだと背景も明るく顔も華やかで、なにより一番よく見える角度で撮られているので、本当に印象が変わります。
メラビアンの法則といって、人の第一印象は見た目で55%は決まると言われています。たった一枚の写真で面接官への印象が変わることはなんら不思議ではありません。
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薬剤師の採用面接のコツとポイントを知ろう
志望動機を作り上げたら、次は採用面接の対策をしましょう。コツやポイントをご紹介します。
採用でお互いにミスマッチを避けるためにも、どんな配慮が必要か?
採用において最も気を付けなくてはならないのがミスマッチです。労使間に食い違いがあると、トラブルの原因となってしまいます。
ポイントは、ウソをつかないことです。言いにくいことは言い換えるなどの工夫をしつつ、事実に反することがないようにしましょう。
直接言いにくい場合には、エージェントに間に入ってもらうこともオススメです。
- 事実と違うことを言わない
- 求人先に直接言いにくいことは「転職エージェント」の力を借りる
ブランクがマイナス評価にならない見せ方、コツはある?
産休・育休明けなどのブランクがあると、マイナス評価を受けてしまうことがあります。
即戦力を求められる職場での採用は厳しいですが、一般的な職場であれば、マイナス評価とならないコツがあります。
はじめにご説明した採用担当が「オッ!いいね!」と思う薬剤師に立ち返り、まじめで丁寧な人柄や向上心をアピールしましょう。
「ブランクの間も医薬品の勉強をしていた」「復帰後はしっかりと勉強して少しでも早く薬局に貢献したい」など、意欲的に仕事に取り組む姿勢があれば、問題となりません。
履歴書や職歴書の書き方、採用面接の対策で困ったら、多くの医療機関や薬剤師とつながりがある強い「薬キャリ」のエージェントに相談してみましょう!
履歴書の書き方やポイントはここまでご説明してきたとおりですが、やっぱり書き方がわからないということもありますよね。
そんな時には、書類のサポートをしてくれる転職エージェントに相談することがオススメです。
中でも「薬キャリ」は歴史が長く、多くの医療機関や薬剤師とのつながりのある会社です。
経験豊富な転職エージェントが履歴書や面接のサポートをしてくれるので、迷ったら一度相談してみましょう!
※薬キャリ公式サイトでは、このように履歴書の書き方が基本のキから、丁寧に説明が書いてあります。
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まとめ
薬剤師の転職における履歴書の書き方について、ご説明しました。
「書類で落ちることはないから何でも大丈夫」という意見もありますが、採用担当の経験者として言わせてもらうと、書類で落ちるケースも十分にあります。
人気エリアに求人を出した場合、定員の数倍の応募があることも珍しくありません。採用活動をスムーズにするために、書類のデキがあまりに悪い方は選考からもれてしまうのです。
希望の内定を勝ち取れるように、イケてる履歴書を完成させてくださいね!
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