仕事をしているとどうしても嫌なことってありますよね。人間関係で問題があったり勤務形態がよくなかったり、それぞれさまざまな悩みを抱えていると思います。
薬剤師たちがどのような悩みをもって日々仕事をしているのか、今回は、薬剤師のツラいあるあるを職場別から紹介します。
薬局薬剤師
この記事の目次
薬剤師の主な従事先をまず確認しておこう
- 薬剤師総数:311,289人
- 調剤薬局:180,415人
- ドラッグストア:41,303人(製造業・卸なども含む)
- 病院・診療所:59,956人
ピックアップする職場は、「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」を元にして「調剤薬局」・「ドラッグストア」・「病院」で紹介していこうと思います。
以下の記事では、厚生労働省のデータを元に職場別の薬剤数などを紹介しているので、気になる方は読んでみてくださいね。
薬剤師が調剤薬局を辞めたいと思うストレスあるある
- 人間関係
- 残業
- 仕事量
- 待遇
これは単純に性格の相性だけが理由ではなく、仕事量が原因でストレスが溜まって人間関係が悪くなるなど、その他の原因が発端で人間関係の悪化につながることもよくあります。
そうなってしまう大きな要因は、調剤薬局あたりの総従業員数の少なさです。
毎日、狭いスペース・少人数で仕事をしていく状況下では、お互いの待遇や仕事量などを比較しやすく、ちょっとした細かいことでも不満がつのってストレスとなりやすいのだと思います。
調剤薬局における人間関係の悪化
調剤薬局における人間関係の悪化は、主に3つのパターンがあります。
経営者VS薬剤師
大手の調剤薬局では、経営者は本社勤務という会社が多いと思いますが、中小企業の調剤薬局は経営者が職場にいることが多いです。
この場合、経営者と薬剤師の距離感が近いため、経営状況や経営方針などが見えやすいです。
経営方針が見えやすいため、自分と経営者の考え方の相違も出やすくなります。
経営者の考え方などに共感を持てない場合はストレスが溜まりやすいですし、待遇に不満がある状況ではなおさらストレスが溜まりやすいです。
管理薬剤師VS薬剤師
管理薬剤師と薬剤師の人間関係も色々とありますが、一例を紹介しておきます。
患者さんが求めている薬が在庫にないことがありますが、この時に管理薬剤師と担当した薬剤師の考え方の違いでストレスを感じることがあります。
管理薬剤師は通常どおりにパソコンから仕入れを管理して、後日に薬を用意するのがベストだと考えました。しかし、担当した薬剤師は卸業者に電話を入れると当日中に薬を配達してもらえるので、患者さんに「夕方には渡せますよ」と伝えました。
その結果、管理薬剤師は「管理のことは私を通してください」と不満をぶつけましたが、担当した薬剤師は「当日中に薬を渡せるのにわざわざ時間のかかる選択で患者さんを見過ごすのか?」という疑問を感じます。
管理薬剤師と考え方がぶつかってトラブルになってしまうんですね。
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事務員VS薬剤師
事務員と薬剤師の人間関係でツライ思いをしたことがある方も、意外と多いと思います。
基本的に調剤薬局において高級取りなのは薬剤師であり、待遇によっては約2倍ほどの格差があることも珍しくありません。
給料に差があるのは仕事内容を考えると仕方のないことですが、事務員が不満を募らせることがあります。
たとえば患者さんが忘れ物をしたとき、手の空いている人が届け物をするのがベストだと考えられるでしょう。
しかしチームワークを取れない職場では「薬剤師が行くべき」という雰囲気から、手が空いているかどうかは関係なく薬剤師に仕事が回されてしまうことがあります。
結果として、こうした状況になると「仕事のできない事務員だな」という印象が薬剤師に根付いてしまうため、人間関係というよりはチームワークのない日々を過ごさなければならず、転職という判断にたどり着きやすくなってしまうのです。
薬剤師の入れ替わりが激しい職場にはチームワークや人間関係にも注意をしておきたいところですね。
応援が多すぎて仕事を覚えられない
中小の調剤薬局でとくに多く見られるのが、ひたすら他店舗に応援に回されるということです。慢性的に人手がたりていないので、日替わりであちこちの店舗に応援に行かされてしまいます。
それぞれの店舗で微妙にルールが違うことも多く、体力面よりも精神面で非常にストレスがたまってしまうものです。
ブラック企業はすぐわかる!
調剤薬局は同僚が少ないので、実際に勤務をするとブラック企業かどうかを見抜きやすいのが救いです。
運の悪いことに横暴な経営者がいて、経営がうまくいかないことから従業員に八つ当たりするといったケースもあります。
調剤薬局へ転職するときは職場によって人間環境が大きく異なることを意識しておきましょう。
薬局薬剤師
まずはこの3社に登録すれば、情報量は十分です!
登録後は、自分の働き方や悩みを理解してくれて、必要な情報を与えてくれるエージェント・担当者を探しましょう^^
※無資格者の方はご登録いただけません薬剤師がドラッグストアを辞めたいと思うストレスあるある
- 人間関係
- 残業
- 待遇
- 異動
大手ドラッグストアになるとパートやアルバイトも含めて総従業員は多いですし、調剤薬局のように極端に人間関係が悪化することも少ないとも考えられます。
ただし忙しい店舗に配属になると、残業時間が多くなりやすい傾向にあります。
仕事量・仕事内容・勤務形態でストレスが変わりやすい
店舗にもよりますが、ドラッグストアはとにかく肉体労働が多いです。
商品の品出しは思っているよりも体力が必要で、重いものを運びすぎて腰を悪くしてしまう方も少なくありません。
最近増えつつある24時間営業の店舗に配属になれば、夜勤をする可能性も出てくるでしょう。
一方でそこまで忙しくない店舗ではほとんど表に立たずに裏の事務室でひたすら作業をするパターンもあります。
配属になる店舗によって仕事内容やストレスが大きく変わるのが特徴です。
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友人と休みの日が合わない
これは本当に多くの薬剤師が口を揃えて言います。ドラッグストアは休みが不定休で、客数の増える土日祝日はほぼ出勤です。一方で調剤薬局や病院だと土日祝日は休みになります。
調剤薬局や病院で働いている薬剤師数の方が多いことから、友人で集まるときはほぼ土日祝日。ドラッグストアに勤務しているとほとんど友人との集まりに顔を出せないのです。
せっかくのみんなで集まる機会に毎回参加できないことが続くと、なかなか寂しい思いをします。
異動の有無や頻度も注意をしておこう
これは大手調剤薬局も同じですが、全国規模の会社は異動の可能性があります。
2か月くらいで次々に異動になることもあれば、5年くらいずっと同じ店舗で働き続けることもあるので異動の有無は運任せと言ってもよいでしょう。
そのため転勤や異動をしたくない場合は、転職先を決める段階でしっかりと異動の有無を確認しておきましょう。
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薬剤師が病院を辞めたいと思うストレスあるある
- 人間関係
- 仕事量
- 夜勤
- 薬剤師の存在感
- 思い描いていた仕事ができない
また、病院は医師や看護師など医療従事者が多いので、調剤薬局やドラッグストアに比べると薬剤師としての存在感が薄く感じることもあります。どうしても医師が強い職場ですからね…。
その延長として、院内の派閥争いから陰口を言われるといったこともあり、専門職が集まっている機関であることから他にはない人間関係の難しさに悩むこともありますよね。
当直や夜勤でプライベートを充実させにくい
病院は当直や夜勤がある職場が多いので、一定のリズムで私生活を充実させることが難しいです。
時には夜勤→常勤と続けざまにシフトに入ることも…。
結婚をしている薬剤師にとっては、とくに転職を検討しにくいですね。
思い描いていた仕事ができない
これは病院だけでなく調剤薬局やドラッグストアの薬剤師にも当てはまります。自分がやりたいことをできない職場はとにかくストレスを感じるものです。
病院だと調剤業務が忙しすぎてなかなか病棟を回れないという不満をよく聞きます。
患者さんから頼りにされる薬剤師になりたくて病院を選んだのに、そもそも病棟になかなか顔を出せないケースが多いのです。
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待遇に納得できる病院を見つけよう!
病院は薬剤師の給料が低いという話を聞いたことがある方は多いと思います。その話どおりに本当に給料が安い病院へ転職するとかなりツライです。
給料が安すぎて奨学金を払うと生活がカツカツなんて薬剤師もけっこう多くいます。
そのため病院で働きたいのなら、仕事量に見合った給料をもらえるかどうかを1つの目安にしておきたいところです。
他の職場もそうですが、納得できる給料をもらうことができれば大抵のことは我慢できたりします。何よりもモチベーションが上がりますね。
薬剤師の人間関係は本当に難しい…ツラい日々なら転職を検討するのは大いに有り!
薬剤師がツライと思う瞬間は、実習生や新人1年目など経験によって異なりますし、男性と女性でも違った辛さがあるでしょう。
個々にさまざまなツラさがある中でも、他職業と同様に「人間関係」や「人間環境」に悩む方は多いと思います。
人間関係は精神的なダメージが大きく、仕事のミスなどに関係なくトラブルが起こるため、なかなか対処のしようがないケースも多いです。
転職を視野に入れると気持ちが楽になる
本来は上司や同僚に相談して働きやすい職場を作りたいところですが、そういった人物が周囲にいなければ孤独感から不安がさらに募ります。
自分のキャパシティを超えるようなツラさがあるなら、転職も視野に入れてみるとよいでしょう。
ストレスを抱えながら同じ職場で我慢して働くよりも、思い切って転職してしまった方がよいケースもあります。
うまく転職するタイミングや方法を以下の記事で説明しているので、こちらも宜しければ読んでみてくださいね。
薬剤師の転職・退職(辞める)おすすめの時期、タイミングは?今すぐ辞めたい!?でもちょっと待って。職場の人間関係や仕事に波風立てずにうまく引き継ぎする方法まで徹底解説!
「最低3年」は気にせず転職してOK
転職した方がよいかもとわかってはいても「最低でも同じ職場で3年は働かないとわからないよ」という言葉が刺さって転職に踏み込めない方もいるでしょう。
「最低3年」なんて気にしなくて大丈夫です。筆者の周りには数ヶ月で辞めた薬剤師、1年や2年で辞めたが何人もいます。
「なんとなくこの職場は合わないな」と思った時点でもう転職の準備を進めてもいいくらいですよ。
周りの声は気にせずに行動しましょう。
「でも、あまり転職を繰り返すのは良くないよね?」と不安な方は以下の記事も読んでみてください。上手な転職の方法や転職先の選び方がわかりますよ。
転職回数が多い薬剤師の評価は下がる?短期間で転職を繰り返す薬剤師さん、周りや人事からこう見えてます…(ただし、派遣は例外)
転職に失敗したくないなら転職サイトが不可欠
「せっかく転職してもまた人間関係が悪いかもしれない」
「残業が多いかどうかなんて、実際に働いてみないとわからない」
「やりたいことをできる職場かどうか、どうやって見極めたらいいの?」
転職した後のことを考えると、本当にこのまま転職して大丈夫なのか不安になりますよね。
たしかに転職先でもまた人間関係に悩む可能性はありますし、求人に残業なしと書いてあっても普通に残業がある職場もあります。
転職に失敗したくない!そんなときは転職サイトを使いましょう。転職サイトを使うことで以下のサポートを受けられます。
- 自分の希望にピッタリの求人を紹介してくれる
- 実際の職場の雰囲気を教えてもらえる
- 気になる職場で体験勤務ができる
担当のコンサルタントに転職の条件や希望についてしっかり伝えておけば、後はその条件に合うものをコンサルタントが紹介してくれます。
「残業なし」「家から30分以内」「年収600万円以上」など、自分で求人を探していても見つからないような条件の求人も紹介してもらえますよ。
もちろんリアルな職場の雰囲気も教えてもらえます。転職サイトにはこれまでの転職サポートの実績が蓄積されているので、実際に働いてみないとわからないようなことまで教えてもらえるのです。
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