薬剤師として新たな職場を探す時に待遇を重視するのは基本です。待遇というのは月給を軸にしてボーナスを含めた「年収」を見ますが、この時に自分の「市場価値」や「適正年収」が気になるところですね。
自分の「市場価値」や「適性年収」というのは明確な基準が決まっているわけではありません。あなたの価値を判断する人によって価値が変わります。例えるなら、骨董品や宝石の鑑定に似ています。
ここで大切なことは他人に評価されることを意識しておくことです。そのため、転職では「アピール」が大事と言われ、面接でも「プレゼン」の準備に力を入れる必要があるわけです。
入社1年目の場合、これはキャリアを積んでいるベテランの薬剤師に比べると自分の市場価値が低いことは一目瞭然です。どんな職業でも、実際にどのくらいの能力があるのかに関わらず、キャリアを積むほど実力が高く評価されやすいです。
一般的に年収というのは「平均年収」を参考にすることが多く、それを元にして自分のキャリアから大雑把に「市場価値」や「適正年収」を判断します。これは同僚の年収やネット情報を参考にするなど、様々な情報を加味して「市場価値」や「適正年収」を判断します。しかし、具体的な基準がないのであくまでも大雑把な「価値」しか分からず、結局は平均年収を目安にすることが多いです。
薬剤師の平均年収は地域差があります。
基本的に薬剤師の平均年収の調べ方はネットを使って、いくつかのサイトを参考にしておけば大体の平均年収が見えてきます。サイトによってどこの情報を元にして平均年収を提示しているのかは様々なので、いろんなサイトを見ておくことが1つのポイントです。
こちらの「人事院」では、薬剤師の平均年収は平成27年度で約590万円とされています。年代別から幅広く年収を見ると、20代では約350万円前後~60代では約450万円前後、最も平均年収が高いのは30代後半から50代後半であり、およそ約500万円~約700万円ほどの年収になっています。
薬剤師は専売特許を持っており、他職業に比べると税理士のようにどんな時代でも一定の需要が必ずある職業です。しかし、そんな薬剤師でも平均年収は地域差があります。また、平均年収は地域差以外にも調査する際の「対象者」によってかなり金額が変わり、「職場」「年代」「雇用形態」など、対象者の情報によって左右されます。
薬剤師の平均年収を聞いても「ほんとかな?」と思う方もいるはずです。それも当然であり、自分が平均年収の調査対象に近いなら実感が湧きますが、真逆なら「そんなに年収高くないよ・・・」と思うわけです。
自分が働いている地域においては、周囲の年収を参考にする方が年収の目安は見出しやすいかもしれません。同僚の薬剤師や勉強会で知り合った薬剤師など、様々な方の意見を参考にするほど平均年収の実感が湧きやすいです。
転職エージェントは様々な呼び方がありますが、簡単にいうと民間企業の転職斡旋業者です。株式会社として上々している会社もあり、今の時代においてはハローワーク以上に転職で必須な媒体の1つです。
転職エージェントは毎日のように転職市場に携わっており、自分の「市場価値」や「適正年収」を調べるには最適な相談先です。転職エージェントの利用方法はサイトによって多少の違いがありますが、基本的には「提案」や「アドバイス」を受けることができます。相談をしながら転職先を探すことができ、「非公式求人」や「交渉」によって魅力的な転職先を見つけられることが大きなメリットです。
転職エージェントはいろんなサイトがありますが、必ず複数のサイトに登録するようにしましょう。これには主に2つの理由があります。
転職エージェントは完全に無料で登録&利用できます。
完全無料なのにどうやって転職エージェントは利益を上げているのか?
これは転職者が自社を通して転職すると、転職先から報酬が入る仕組みになっています。要するに各サイトは転職を検討している薬剤師を絶対に掴みたいわけです。利用者の希望を優先するよりも自社の利益を優先する転職エージェントもあります。そのため、いろんなサイトを利用して各社を競合させるというのは、自分にとって良い転職先を見つけるための必須テクニックとなります。
冒頭で紹介したように薬剤師としての自分の「市場価値」や「適性年収」は、それを判断する人によって価値が変わります。これは転職エージェントを利用する場合も同じです。実力の低いエージェントはあなたの価値を低く判断することがあり得ますし、逆に実力の高いエージェントはあなたを高く評価するかもしれません。
エージェントは転職コンサルのプロですが、それでも実力によって評価の仕方が変わってくることは念頭に置いておく必要があります。そのため、いろんなサイトに登録して相談する方が、自分の「市場価値」や「適正年収」を具体的に把握しやすくなります。
エージェントに相談すると、今の時点における自分の「市場価値」や「適正年収」を具現化しながら転職先を探せます。しかし、相談すれば全て解決というわけでもなく、自分の考えや希望をまとめておくことが大切です。
エージェントから様々な「提案」や「アドバイス」を受けられますが、それと並行して自分の希望を通すことも必要であり、相談を進めていく中で妥協ラインを見つけなければなりません。
「どのくらいの年収が理想なのか?」、「どんな職場で働きたいのか?」など、
このように根本的な部分はしっかりと考えをまとめておきましょう。
転職する理由は人によって本当に様々ですが、エージェントに話すべきかどうか迷う理由もあります。
例えば、職場でミスをしたことから転職する羽目になったり、職場の人間関係からストレスが溜まって転職することになるなど、人に言いずらい理由もあります。こうした理由は無理にエージェントに話す必要はありません。
考え方としては履歴書の退職理由に不都合な内容は「一身上の都合」と書くのと同じように考えておけば大丈夫です。自分の評価が下がるかもしれないと感じるならベールに包み、正直に話す方が価値が上がると思うなら話す方が良いです。この辺りは転職の戦略として、嘘を付かない限りは特にルールはありません。
以下の3社は薬剤師のエージェントとして有名です。初めてエージェントを利用する方は抑えておきたい登録先でもあるので、チェックしてみてくださいね。
この中でもマイナビ薬剤師はとてもメジャーであり、エージェントの登録先を探す上で真っ先に辿り着くことが多いと思います。薬キャリも薬剤師特化サイトであり、かなり規模の大きなサイトなので多数の求人が見つかります。ファーマキャリアはエージェントによる転職サポートを「オーダーメイド」と表現しており、薬剤師求人の提案には相当な自信を持っているサイトです。
上記の3つで相談するだけでも各サイトの提案の違いなどを比較できるので、転職序盤から活用しておくのがオススメです。
薬剤師の転職はしっかりと「市場価値」や「適正年収」を調べておくことで、納得した結果を得やすくなります。また、これらの判断は人によって「価値」が変わるため、一般的には転職市場のプロに相談するのがベターです。
エージェントを利用するなら、転職活動の序盤に登録をしておきましょう。あなたに最適なキャリアプランを提案するための準備が必要であり、半月から1ヶ月ほどを目安に相談を進めていくことになります。早目に登録しておく方が手応えを感じながら転職活動をしやすくなります。
どんなに忙しい医師のアナタも、この2社は登録必須です。
この2社だけでもかなりの情報量があり、優秀な担当探しが楽になるはずです。
信頼できる大手・実力ある支援会社のみを厳選してご用意しております。自分に合った転職サイトを3社前後を目安に選びます。
登録したい転職サイトが3社決まったら、登録項目は似てますので同じタイミングでまずは一気に登録を済ませてしまいましょう。
登録後、本人確認の電話連絡があるはずです。希望の条件を伝え、「転職の意思がある」と必ず伝えます。良い担当者・優良な非公開求人情報を掴むための必須条件です。
支援会社・エージェントを使う最大の醍醐味。複数社のいろんな担当者と話しましょう。Aランク、Sランクの求人は優良担当者経由でしか出てきません。
法的には、転職する2週間前までに雇用主に通知すれば退職はできることになっています。それまでに転職先の面接を完了させ、内定獲得とスケジュール調整を行いましょう。