

薬剤師の平均年収は過去数年においてほぼ横ばいです。
以下、年収ラボで紹介されている平成23年度から平成27年度までの薬剤師の年収推移です。2012年から少しだけ年収が上がっていますが、殆ど変化がありません。
※年収ラボは様々な職業の年収を紹介している情報サイトです。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を元にしているため、年収の信憑性が高いことで定評があります。
みなさんは転職の時に「平均年収」が気になると思いますが、平均年収は調査元のデータによって数値が大きく変わります。ネット上で見つかる薬剤師の平均年収は、その殆どが厚生労働省のデータを元にしていることが多いです。
こちらで「厚生労働省」が公開している統計データを閲覧できます。
年代や雇用形態などによって薬剤師の平均年収は大きく異なるわけですが、大雑把にいうと薬剤師の平均年収は「500万円前後」が平均です。
こちらの「年収ラボ」で年代や雇用形態から平均年収をチェックできるので、活用してみてくださいね。
薬剤師の常勤は主に正社員を指しますが、正確には職場が定めている労働時間を満たす薬剤師のことを言います。
常勤と非常勤の収入の差は、基本的に常勤の方がその職場において労働時間が長いため、収入もそれに比例します。しかし、非常勤としていくつかの職場を掛け持ちするケースを考えると、これは非常勤の方が収入が高いケースも当然ながらあります。
また、抑えておきたいポイントとして薬剤師は非正規の単価が非常に高いため、常勤で年収アップを目指す時に他で非常勤として勤務するのは1つの方法となります。管理薬剤師など縛りがない限りは、常勤として勤務している職場の規定を守れば副業は特に問題ありません。
薬剤師の平均年収が横ばいになっている理由は色々と考えられますが、1つの背景として薬剤師の総人口があります。以下は厚生労働省からのデータです。
上記の2年ごとの薬剤師数を見ると殆ど変化がありません。基本的に総人口が急激に増えると平均年収は下がります。また、その逆で薬剤師不足の職場が増えると平均年収は上がりやすいです。
薬剤師は2006年から6年制を導入しており、これによって資格を取得するのが難しくなりました。6年も大学に通って資格を目指す必要があるので、かなり資格取得の難易度が高くなっています。しかし、面白いことに難易度が高くなっても薬剤師数は年々増加しています。それほど安定した職業として人気が高いことが分かります。
また、薬剤師数が多少増えているのに平均年収が下がらないのは、今の時点で薬剤師数と需要のバランスが取れているからだと思います。それがそのまま平均年収の推移にも表れており、安定した推移になっていると考えられます。
厚生労働省のデータを見る限り、今後も薬剤師の人数は増加しそうです。このまま薬剤師の数が増加し続けると、平均年収が下がる可能性があります。しかし、ここで考慮しておきたいのが高齢化社会です。
以下、厚生労働省の2014年の年代別の薬剤師数です。29歳以下の人数と60歳以上の人数がほぼ同じなので、上記で紹介した薬剤師数の推移のように緩やかに人口が増える可能性があります。その一方で、少子化の影響から今後は資格取得者が減る可能性もありますね。資格取得者が多い年代である30歳から59歳まで、この年代の人が高齢になった時に少子化問題がどのように改善されているのかによって平均年収も変わりそうです。
資格を取得する人が減少すると平均年収は上がりますが、逆に資格を取得する人が急激に増えることは高齢化社会を背景に考えると想定しずらいです。薬剤師数と需要のバランスと同じように、人口の増減もうまくバランスが取れている印象があります。結局、薬剤師の平均年収はこのまま横ばいになるか、平均年収が下がるよりも少子化社会によって希少価値が高まり、平均年収が上がる可能性の方が高いかもしれません。
今の時点で年収が500万円以下の方は平均年収である500万円が1つの目標となります。また、平均以上の年収を手にしている薬剤師の方はさらなるステップアップを目指したいところです。
どちらの状況下においても、今の状況を改善しなければ給料は上がりません。特に病院や調剤薬局で勤務している場合、経営形態として「点数」や「薬価」の関係もあるので、毎日をいつも通り過ごしているだけでは昇給の望みは薄いです。
一般的な企業と同じように「役職」を目指せるなら、実績によっては夢を持てます。そういう意味では、製薬会社など高収入を目指せる会社に転職を検討してみるのもありです。
年収アップを目指すなら、そもそも待遇が良い会社へ移籍するのが確実です。また、転職は目先の収入だけではなく、上記で紹介したように役職に就ける職場を選ぶなど、将来性を踏まえて検討できるのが大きな魅力です。
薬剤師の上位資格である「認定薬剤師」になったり、一般的なスキルとして「英語」をマスターするなど、スキルアップを図ることで転職からの年収アップは実現させやすくなります。また、2016年からスタートした「かかりつけ薬剤師」を目指すのも有りです。
何かしらのスキルを取得すれば、転職の際に自分を売り込みやすくなることは間違いありません。
転職をすれば今よりも年収を伸ばせる可能性がありますが、今の地位やその職場における実績を捨てなければなりません。そのため、人によっては転職は厳しいケースがあると思います。
転職せずに薬剤師の年収を伸ばすなら副業をしましょう。薬剤師はパートや派遣など、非正規の単価が一般職のおよそ2倍が相場です。時給で言えば、最低でも1,500から2,000円、高単価の仕事になると4,000円を超えることもあります。
こうした状況をどう捉えるのか?
他職業からすると薬剤師の単価の高さは非常に羨ましいものがあります。しかし、当の薬剤師からすると仕事の割に合わないという声も聞かれますが、単価が高いというのは紛れもない事実です。常勤としての本業に非常勤としての副業を加算すれば、月給はそこそこの伸びになるのではないでしょうか?
最近は、ネット上で「医療」や「薬」に関する情報の信憑性が問われていますが、そうした案件において薬剤師が募集されているケースが増えています。薬剤師の知識を活かして記事を書く仕事があれば、文章更生の仕事も非常に多いです。
ネット社会を考慮すると、今後はもっとネットビジネスが身近になる可能性があるので、薬剤師としてネットビジネスに先手を打つのも悪くはありません。ちなみに現状は「薬剤師」+「ライター」というスキルセットを持っている方が非常に少ないので、下手に外で働くよりも稼げる可能性があります。
調剤薬局で勤務経験のある薬剤師の方なら、誰もが一度は開業を考えることがあると思います。
基本的に開業は薬剤師の能力よりも、薬局を経営する手腕で決まります。どれだけ優秀な薬剤師でも経営が全くダメなら多額の負債を背負って終わる可能性があるので、経営に軸を置いて判断しなければなりません。
街中にある調剤薬局の殆どは大手のチェーン店です。そうしたライバル社に個人で打ち勝つ必要があるので、現実はかなり厳しいです。開業に向けてコネを構築しておくことは欠かせませんし、立地も1つの重要ポイントです。
経営に興味があって自分の薬局を作りたい!という強い意志がない限り、安易に手を出さない方が良いかもしれません。
薬剤師の年収は高いと言えば高いですが、資格を取得するまでの労力とコストに見合っているかどうかは賛否両論です。何はともあれ、薬剤師は転職や副業を加味すれば年収アップの可能性を持てるので、これを機会に薬剤師の価値をしっかりと考えながら納得できる選択を探してみてください。
どんなに忙しい医師のアナタも、この2社は登録必須です。
この2社だけでもかなりの情報量があり、優秀な担当探しが楽になるはずです。
信頼できる大手・実力ある支援会社のみを厳選してご用意しております。自分に合った転職サイトを3社前後を目安に選びます。
登録したい転職サイトが3社決まったら、登録項目は似てますので同じタイミングでまずは一気に登録を済ませてしまいましょう。
登録後、本人確認の電話連絡があるはずです。希望の条件を伝え、「転職の意思がある」と必ず伝えます。良い担当者・優良な非公開求人情報を掴むための必須条件です。
支援会社・エージェントを使う最大の醍醐味。複数社のいろんな担当者と話しましょう。Aランク、Sランクの求人は優良担当者経由でしか出てきません。
法的には、転職する2週間前までに雇用主に通知すれば退職はできることになっています。それまでに転職先の面接を完了させ、内定獲得とスケジュール調整を行いましょう。